総長様は極甘な妄想を止められない
俺が桜井に惚れたのは、中3の夏。
ちょうど3年前。
初対面の俺に桜井が
「よかった」って微笑んでくれたんだよな?
ポニーテールが大きく揺れるほどの全開の笑顔で
ニコニコって。
うわっ///
俺の心臓が、ヤバいことになってる。
初めて恋に落ちた瞬間を思い出すだけで
心臓が甘くとろけそう……
ニヤケそうになった俺は
慌てて、口元を手の平で隠す。
とりあえず
総長モードの俺になって
胸の爆動を静めるのが先決だ!
俺は深く息を吐き
長めの前髪をかきあげ
キリッ!
切れ長の目で、好きな女を睨みつけた。
何か言わなきゃ。
桜井が俺のことを好きになる、魔法の言葉を。
男らしく。
ビシビシッと。