総長様は極甘な妄想を止められない
剣崎君の残像を消したい私。
脳をぐちゃぐちゃにしたくて
頭をブンブン振ってみた。
ひぃえ!
午後の授業開始まで、あと5分しかない。
とりあえず生物の教科書を
机に出しておこうっと。
机の中に手を突っ込み
教科書を取り出そうと、視線を下げたその時
「桜井!」
私の頭に、キリっとした声が突き刺さった。
いきなり何?
「ちょっと来い!」
私の腕が掴まれ
グイグイと引っ張られている。
抵抗できず、立ち上がった私。
腕を掴まれたまま、足だけを動かす。