うちら絶対前世でつながっていたよね。ほんと、大好きだよ。だけどごめん。ほんとに、ごめん。


「そっか。子どもは作らんの?」



優依が続ける。





私は、子どもを作る(育てる)覚悟ができていなかった。今もそう。


もしかしたら、そんな覚悟なんていらないかもしれない。


だけど、自分の子を育てられる自信なんて1ミリもない。


なぜなら、私自身、自分のことが誰よりも子どもだと思っているから。



だから、自分の子どもを作ろう(育てよう)なんて、到底思えない。











そんな思いを簡単に優依にぶつけた。










「あーね。」と返事をした優依は、私が予想もしていなかったことを話し出した。







「俺さ、子ども3人おったんやけど、まじキツかった。」



「まじ子育てなめてたわ。」


















優依が自分のことをいつから「俺」と言っているかはわからない。





私には、いつまでたっても聞きなれない言葉だった。





そんなことを考えながら、優依からの突然の「子ども3人育ててました宣言」を理解しようと、脳みそがフル回転で動き出した。











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