プリザーブドLOVE  ~けっして枯れない愛を貴女に~
 でも……

 いつものようにわたしの部屋でテイクアウトの食事を済ませ、シャワーを浴びて、ベッドで抱き合って……

 そして……

 いつもの時間に、亘はやはり帰り支度を始めた。

「帰るの?」

「ああ、普段と違うことをすると験(げん)が悪そうだからな」

 なんだ……

「じゃあ」
「ん……気をつけて」

 喉まで出かかった不平の言葉を呑み込み、わたしは亘を送り出した。

 いつものように煙草を吸いながら、なんとなくもやもやする気持ちをもてあましていた。

 こんな機会、めったにないんだから、泊まっていけばいいのに。

 とにかく慎重な性格なのだ、亘は。

 たとえ1%であろうと、リスクがあると思えば、犯さない。

 今日の場合は、奥さんにバレて、揉め事になるリスク。
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