プリザーブドLOVE  ~けっして枯れない愛を貴女に~
「おいおい、そんな穏便な様子じゃなかったぞ。殺気立ってて、刺されるんじゃないかってまじでビビったんだから」

 わたしはため息をついた。

「呆れた。亘に奥さんがいたって、あなたには関係ないでしょう?」

「だって杏子さん、ぜんぜん幸せそうじゃないから……亘さんが結婚してるって知って、ようやく腑に落ちたっていうか」

 そんなふうに見られていたなんて気づかなかった。
 一度もそんな深い話をしたことなかったのに。

「で、俺が幸せにするから杏子と手を切れってうるさいからさ。俺だけじゃ決めらんないから、本人を交えて話そうって言って、ここに来てもらったってわけ」

 亘はさっきからこの状況を楽しんでいるようにしか見えない。

 わたしはめまいを感じて、どさっとソファーに腰を下ろした。

「なんの話をすればいいの? わたしは自分の意思で亘と付き合っているんだし」

 田所はわたしの正面に立った。

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