花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
枕に頬ずりする彼女を見てフーッと息を吐くと、スーツのジャケットを脱いでネクタイを外し、ハンガーにかける。
花音の上着も脱がそうとしたら、彼女が「暑い」と言って脱いだ。
脱がす手間が省けたな。
その上着を掴んで別のハンガーにかけていると、彼女がラベンダー色のカットソーと紺のフレアスカートまで脱いでいてギョッとする。
今の彼女はブラとショーツしか身に着けていない。
「え?ちょっ……花音?」
華奢な身体をしているが、胸もあって腰も細い。
誘われているわけでもないのに、ドキッとした。
このところ忙しかったせいか、いろいろ溜まっているのかもしれない。
これは目の毒。
俺が驚いている間にも彼女は「う……ん」と言いながらブラまで取ろうとしていて、慌てて止めた。
「待った。それは取らないでくれる?」
花音の手を掴んで注意したら、彼女が突然抱きついてきてベッドに倒された。
「……お父さん、行かないで」
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