花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
蓮がそう言ってソファから立ち上がって玄関に向かうと、私もインターホンに出て、マンションの玄関の鍵を解錠した。
しばらくすると、蓮がピザとコーラやウーロン茶といったソフトドリンクのペットボトルを運んで来てソファの前のテーブルに置く。
私は皿とフォーク、それにグラスを用意した。
「うわー、一枚で四種類。しかも、値段高そうなエビとかビーフもある。後で値段教えてください。割り勘にしましょう」
自分もお金を払おうとしたのだが、彼は穏やかに笑って断った。
「レシートどっかにやっちゃったからいいよ。ほら、熱いうちに食べよう。なにかテレビ見ながら食べる?花音の好きな映画とかテレビでいいよ」
多分、私を元気づけようとしているのだろう。
「アニメとかでもいいですか?録画してあったんですけど、ずっと見る時間なくて」
「いいよ」
テレビのリモコンを操作してバスケのアニメを再生する。すると、蓮がすぐに反応した。
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