花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
茶色のキレイな液体。
「ウイスキー?」
中身がなにか尋ねたら、彼は「ラム酒だよ」と答えた。
「ラム酒」
そう呟きながら、ひと口口にする。
「あっ、香りがいい」
私のコメントを聞いて彼がクスッと笑った。
「気に入った?これでしばらくしたら寝るよ」
そうなのだ。
この笑顔で緊張が解けるというか……。
ああ……やっぱり好きなんだろうな。
彼の笑顔見てるとなんだか幸せな気持ちになる。
「美味しい」
彼の顔を見ながら呟いて、グラスの中身を一気に飲み干し、お代わりを要求する。
「もっとください」
「こら、そんな飲み方したらって……まあいいか。もう寝るだけだし」
苦笑いして蓮が再びお酒をグラスに注ぐ。
「もう一気には飲まないでね」
そう釘を刺して彼は私にグラスを差し出す。
「わかってます」
強いお酒なのか、身体がカーッと熱くなってきた。
グラスを受け取り、今度はちびちび飲んでいると、蓮が楽しげに目を光らせた。
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