花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません

微かにラム酒の香りと味がする。
「口開けて」
蓮に言われるまま口を開けたら、彼の舌が口内に入ってきた。
「う……うん！」
くぐもった声を上げる私をキスを深めて翻弄する彼。
もうなにも考えられない。
無我夢中で蓮の背中に腕を回してその熱い口づけに応えると、彼は私の首筋に唇を這わせてきた。
蓮の唇の感触。
彼の温かい吐息。
どちらも初めて感じるもの。
彼の唇が更に下に降りてきて鎖骨に触れる。
全て感覚が敏感になっているのか、蓮が触れる度に身体がビクッとする。
でも、怖くない。
もっと触れてほしいと思えるし、私も彼に触れたい。
蓮の首に手を回して身体を密着させようとしたら、急に顔を上げて彼は再度私に確認する。
「これから花音をもらうけどいい？」
いつもの自分なら躊躇ったかもしれない。
でも、アルコールが入っていたせいか大胆になれた。
咄嗟に声が出なくてコクッと頷くと、彼は私のバスローブの紐を緩めて下着の上から胸に触れてきた。