花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
空港のVIP用のラウンジで神宮司と落ち合い、飛行機の準備ができると、彼の連れてきた部下二名と一緒に出国審査を受け、日本を発った。
神宮司の隣に座り詳しい事情を聞く。
「神宮司さんはどうして花音が連れ去られたことに気づいたんですか?」
「その呼び方、なんだか気持ち悪いから浩介でいい。俺もお前を蓮と呼ぶ」
勝手に決められたが、俺としても彼とは親しくなりたかったので反対はしなかった。
「それはどうも。それで?」
「ラドクリフが花音に会いに来たってお前が言うから、祖父の行動を部下に監視させていたんだ。そしたら、今日部下から祖父が花音のマンションに向かい、その後花音を研究所に向かいに行ったって連絡があった」
浩介の話では、部下にそのまま追跡させ、彼もすぐに後を追ったらしい。
だが、浩介が羽田に着いた時にはすでにディランは花音を連れて飛び立った後だったとか。
< 216 / 251 >

この作品をシェア

pagetop