花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
マドンナなんてワードが出てきて思わず笑ってしまう。
「私みたいなのでやる気になるなら、綺麗な女優さんならもっとやる気になりますよ」
一之瀬さんの言うことを本気にせずそう返したら、急に彼が真剣な表情になる。
「そんな謙遜しないでよ。藤森さん、美人だよ」
声優さんのようなイケメンボイスで言われたが、私には現実味がなくてコントのように思えてきた。
「一之瀬さんもすっごくイケメンですよ」
ニコッと笑って私も褒めたら、彼がツッコミを入れてきた。
「それはどうも……って、藤森さんは自分が美人って自覚ないよね?」
「モテたことないんで。恥ずかしながら今まで恋人と呼べる人いませんでした」
友達の紹介で大学の時に一回だけデートしたことがあるが、なぜか浩ちゃんがついてきて相手に『藤森さんとは付き合えない』とお断りされた。
それから、私とデートすると必ず従兄同伴という噂が大学に広まり、私と付き合おうという勇者はいなくなったのだ。
「私みたいなのでやる気になるなら、綺麗な女優さんならもっとやる気になりますよ」
一之瀬さんの言うことを本気にせずそう返したら、急に彼が真剣な表情になる。
「そんな謙遜しないでよ。藤森さん、美人だよ」
声優さんのようなイケメンボイスで言われたが、私には現実味がなくてコントのように思えてきた。
「一之瀬さんもすっごくイケメンですよ」
ニコッと笑って私も褒めたら、彼がツッコミを入れてきた。
「それはどうも……って、藤森さんは自分が美人って自覚ないよね?」
「モテたことないんで。恥ずかしながら今まで恋人と呼べる人いませんでした」
友達の紹介で大学の時に一回だけデートしたことがあるが、なぜか浩ちゃんがついてきて相手に『藤森さんとは付き合えない』とお断りされた。
それから、私とデートすると必ず従兄同伴という噂が大学に広まり、私と付き合おうという勇者はいなくなったのだ。