花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません

「あ、ああ、蓮。おにぎり食べたんですね。大丈夫でした？」
動揺を抑え、言われるまま下の名前で呼んでそう尋ねたら、蓮はとびきりの笑顔で返した。
「とても美味しかったよ。ありがとう」
お口にあったようでよかった。
ホッとしたのも束の間、横にいる従兄の視線を感じてそちらに視線を向ければ、目で「どういうことか説明しろ」と言っている。
ぎゃ～、どうしよう。
うちに男の人を泊めたなんて言ったら絶対に説教される。
恐怖でわなわなと震えていたら、蓮がとんでもない爆弾を落として私だけでなく浩ちゃんも凍りついた。
「ーーそれに、花音と寝たお陰でぐっすり眠れたよ」