ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
第四章 ここで、私にできること
セアルド王国がどうなっているかまったく気にしていないシアは、今日も平和であった。
今日は、ポーションの納品日。うきうきと足取り軽くベラの店へと向かう。
「あ、シア。ちょうどいいところに来た。店番お願いできない?」
「ベラさん、私来る度に店番やらせてません?」
「シアは信用できるからねぇ」
ただ働きではなく、お駄賃をもらえるからまあいいのだが、このところベラはシアが来るのと同時にいそいそと出かけていく。
冒険者に問われた時、答えられないのでは問題だと自らせっせと勉強したおかげで、店の商品に関する知識もすっかり豊富になった。近頃では、勉強を兼ねて離宮前のハーブ園で育てているハーブを使って、独学でポーションを作り始めたくらいだ。
こちらもかなり高品質で、顔見知りの使用人達――シアのことを離宮の使用人だと思っている――におすそ分けして喜ばれている。
「じゃあ、行ってくるよ」
軽やかに扉を開き、ベラは出かけてしまう。チリン、とベルが軽やかな音を立てた。
二軒隣のパン屋まで、世間話をしに行ったらしい。急いで離宮に帰ったところで、なにをするわけでもないからいいけれど。
今日は、ポーションの納品日。うきうきと足取り軽くベラの店へと向かう。
「あ、シア。ちょうどいいところに来た。店番お願いできない?」
「ベラさん、私来る度に店番やらせてません?」
「シアは信用できるからねぇ」
ただ働きではなく、お駄賃をもらえるからまあいいのだが、このところベラはシアが来るのと同時にいそいそと出かけていく。
冒険者に問われた時、答えられないのでは問題だと自らせっせと勉強したおかげで、店の商品に関する知識もすっかり豊富になった。近頃では、勉強を兼ねて離宮前のハーブ園で育てているハーブを使って、独学でポーションを作り始めたくらいだ。
こちらもかなり高品質で、顔見知りの使用人達――シアのことを離宮の使用人だと思っている――におすそ分けして喜ばれている。
「じゃあ、行ってくるよ」
軽やかに扉を開き、ベラは出かけてしまう。チリン、とベルが軽やかな音を立てた。
二軒隣のパン屋まで、世間話をしに行ったらしい。急いで離宮に帰ったところで、なにをするわけでもないからいいけれど。