ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
「そうそう、これ、シアにあげるよ。友達誘って行っておいで」
「と、友達……」
ベラがカウンターの上に置いたのは、新しくできたカフェのチケットだった。
ランチと飲み物がただになるらしい。だが、ベラに言われて困ってしまった。シアはまだ友人がいない。
もちろん、会えば軽く立ち話をする人はいるけれど、友達とまでは言えないのだ。
「ありがとうございます、でも、一緒に行ってくれる人いるかな?」
「冒険者なら、誰か付き合ってくれるんじゃないの。あんたのポーションに救われているやつ、多いんだから。ほら――あの、エドとか」
「エドさんかぁ……」
エドとは、何度か顔を合わせている。
悪い人ではないと思うし、好ましいと言えば好ましい相手なのだろう。
(私が、こんな立場じゃなかったら……)
ランチくらいは付き合ってくれと言えたかも。
だが、一応エヴァンドロの妃という立場でこの国に来た。間違いなく妃としては認められていないし、そもそもちゃんと結婚しているわけでもないけれど、気が引ける。
(一番近いのは居候、かなぁ……)
「と、友達……」
ベラがカウンターの上に置いたのは、新しくできたカフェのチケットだった。
ランチと飲み物がただになるらしい。だが、ベラに言われて困ってしまった。シアはまだ友人がいない。
もちろん、会えば軽く立ち話をする人はいるけれど、友達とまでは言えないのだ。
「ありがとうございます、でも、一緒に行ってくれる人いるかな?」
「冒険者なら、誰か付き合ってくれるんじゃないの。あんたのポーションに救われているやつ、多いんだから。ほら――あの、エドとか」
「エドさんかぁ……」
エドとは、何度か顔を合わせている。
悪い人ではないと思うし、好ましいと言えば好ましい相手なのだろう。
(私が、こんな立場じゃなかったら……)
ランチくらいは付き合ってくれと言えたかも。
だが、一応エヴァンドロの妃という立場でこの国に来た。間違いなく妃としては認められていないし、そもそもちゃんと結婚しているわけでもないけれど、気が引ける。
(一番近いのは居候、かなぁ……)