ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
「ああ、俺がこうやって出歩いているから。弟とは仲がいい」
なるほど。冒険者として忙しく活動しているから、家族と顔を合わせることは少ないのか。別に珍しい話ではない。
「アキさんとは、ずっと相棒なんですか?」
「幼馴染なんだ。あいつは頼りになる」
と、エドはにっこりとする。アキとの信頼関係が、完璧に出来上がっているらしい。
(私は、楽しいけど――エドさんは、どうなんだろう)
ろくに友人もいなかったし、ましてや恋人なんていたことはない。婚約者ならいたが、彼とはほとんど関わりもなかった。
こうやって食事をしていて、彼は楽しいのだろうか。楽しんでくれたらいいけれど。
その小さな不安は、シアの胸をちくちくとしっぱなし。
「どうした?」
「あー、えっと……付き合わせてしまって、スミマセン」
シアの目が、ローストチキンに落ちる。柔らかくてジューシー、カリっと仕上がった皮もいい。マル以外の人と食事をするのが、こんなに楽しいとは思わなかった。
――だけど。エドは楽しんでくれているだろうか。ベラに言われなかったら、こうしてシアと食事をすることなんてなかったはず。
なるほど。冒険者として忙しく活動しているから、家族と顔を合わせることは少ないのか。別に珍しい話ではない。
「アキさんとは、ずっと相棒なんですか?」
「幼馴染なんだ。あいつは頼りになる」
と、エドはにっこりとする。アキとの信頼関係が、完璧に出来上がっているらしい。
(私は、楽しいけど――エドさんは、どうなんだろう)
ろくに友人もいなかったし、ましてや恋人なんていたことはない。婚約者ならいたが、彼とはほとんど関わりもなかった。
こうやって食事をしていて、彼は楽しいのだろうか。楽しんでくれたらいいけれど。
その小さな不安は、シアの胸をちくちくとしっぱなし。
「どうした?」
「あー、えっと……付き合わせてしまって、スミマセン」
シアの目が、ローストチキンに落ちる。柔らかくてジューシー、カリっと仕上がった皮もいい。マル以外の人と食事をするのが、こんなに楽しいとは思わなかった。
――だけど。エドは楽しんでくれているだろうか。ベラに言われなかったら、こうしてシアと食事をすることなんてなかったはず。