ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
エドがこうやって庭園を歩く必要はないのだ。だが、どうしても彼女の様子が気になり、毎日剣の訓練を組み込むことにした。
いや、もともと毎日やっていた剣の訓練の場所を、騎士達の訓練所に変更したのだ。そして、遠回りしてあえて離宮の前を通る。
「――急ぐか」
「本気ですか?」
後ろからヨアキムのあきれたような声がするが、本気だ。速度を上げ、騎士達の訓練所を目指す。歩いていたのが、走り始めた。
(元気にやっているなら、それでいいんだ)
最初の彼女に対する自分の印象は、悪いものでしかなかっただろう。国から追い出された彼女に、死を通告したも同然だったから。
「ああそうだ、報告を聞きます?」
「頼む」
並んで走っているヨアキムの方も、まったく呼吸を乱していない。エドの護衛の役も兼ねているからそれも当然ではある。
「ヴィニーシア様がいなくなったあと、セアルド王国では魔物の出没が増えているようですね。まあ、聖女ひとりがいなくなったところで、魔物の出没件数が増減するわけではないので偶然でしょうが」
「――そうか」
いや、もともと毎日やっていた剣の訓練の場所を、騎士達の訓練所に変更したのだ。そして、遠回りしてあえて離宮の前を通る。
「――急ぐか」
「本気ですか?」
後ろからヨアキムのあきれたような声がするが、本気だ。速度を上げ、騎士達の訓練所を目指す。歩いていたのが、走り始めた。
(元気にやっているなら、それでいいんだ)
最初の彼女に対する自分の印象は、悪いものでしかなかっただろう。国から追い出された彼女に、死を通告したも同然だったから。
「ああそうだ、報告を聞きます?」
「頼む」
並んで走っているヨアキムの方も、まったく呼吸を乱していない。エドの護衛の役も兼ねているからそれも当然ではある。
「ヴィニーシア様がいなくなったあと、セアルド王国では魔物の出没が増えているようですね。まあ、聖女ひとりがいなくなったところで、魔物の出没件数が増減するわけではないので偶然でしょうが」
「――そうか」