ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
「マル、お茶でもいれる? 昨日焼いたクッキーもまだあるし」
この建物に客人が訪れることはないから、シアとマルが焼いたクッキーは、半分はふたりで食べることになる。もう半分はベラの店に行く時の差し入れだ。
近頃、シアがいる時間を狙って、店を訪れる人が増えた。純粋にシアとのお喋りを楽しみにしてくれている人が大半だ。そういった人達にベラの調合したハーブティーと一緒にふるまうと喜ばれる。喜ばれるとシアも嬉しくなるから、時間さえあればクッキーを焼いてしまう。お腹のあたりが肥えてきたのは気付いていないふり、だ。
(ベラさんは、しょっちゅう店を空けるようになっちゃったけど)
ベラは店にいて会話に加わったり、違う場所で友人達とお喋りをしていたりと自由に振る舞っている。
お駄賃はちゃんとくれるし、ベラの店だから、シアが文句を言うところではないし、楽しいからよしとしている。昔は、祠を訪れるのはシアの奇跡の力を求める人ばかりだったから、なんでもないお喋りをする機会があるというだけで、幸せを噛みしめてしまう。
「いいね、じゃあお湯を沸かそうか」
この建物に客人が訪れることはないから、シアとマルが焼いたクッキーは、半分はふたりで食べることになる。もう半分はベラの店に行く時の差し入れだ。
近頃、シアがいる時間を狙って、店を訪れる人が増えた。純粋にシアとのお喋りを楽しみにしてくれている人が大半だ。そういった人達にベラの調合したハーブティーと一緒にふるまうと喜ばれる。喜ばれるとシアも嬉しくなるから、時間さえあればクッキーを焼いてしまう。お腹のあたりが肥えてきたのは気付いていないふり、だ。
(ベラさんは、しょっちゅう店を空けるようになっちゃったけど)
ベラは店にいて会話に加わったり、違う場所で友人達とお喋りをしていたりと自由に振る舞っている。
お駄賃はちゃんとくれるし、ベラの店だから、シアが文句を言うところではないし、楽しいからよしとしている。昔は、祠を訪れるのはシアの奇跡の力を求める人ばかりだったから、なんでもないお喋りをする機会があるというだけで、幸せを噛みしめてしまう。
「いいね、じゃあお湯を沸かそうか」