ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
そう言って断ると、元家族は顔を見合わせた。シアが断るとは思っていなかったらしい。
「だって、こんな離宮に押し込められているのだろう? 我が国が、王妃としてお前を送り出したのに、こんなところに押し込めているなんて、誠意がないじゃないか」
エクスレイ伯爵の言葉に、今度は眉を吊り上げた。誠意がない? どの口で、そんなことを言うのだろうか。誠意がないのは、セアルド王国の方だろう。
王妃としてシアを送り出したと言うけれど、それならなぜ、シアは嫁入り道具ひとつ持たせてもらえなかったのだろうか。
「おかしいですね。陛下は、私が王妃として送られたなんて知りませんでしたよ? それに、私はここに押し込められているんじゃありません」
押し込められているどころか、これ以上に自由にはできないだろうと言うほど自由にさせてもらっている。
どこにも行く場所がないシアのためにここを提供してくれたのであって、押し込めていると言うのはあまりにもエヴァンドロに失礼だ。
「行く場所がない私のために、住む場所を与えてくれただけです。そして――私は、国に帰るつもりはありません」
「だって、こんな離宮に押し込められているのだろう? 我が国が、王妃としてお前を送り出したのに、こんなところに押し込めているなんて、誠意がないじゃないか」
エクスレイ伯爵の言葉に、今度は眉を吊り上げた。誠意がない? どの口で、そんなことを言うのだろうか。誠意がないのは、セアルド王国の方だろう。
王妃としてシアを送り出したと言うけれど、それならなぜ、シアは嫁入り道具ひとつ持たせてもらえなかったのだろうか。
「おかしいですね。陛下は、私が王妃として送られたなんて知りませんでしたよ? それに、私はここに押し込められているんじゃありません」
押し込められているどころか、これ以上に自由にはできないだろうと言うほど自由にさせてもらっている。
どこにも行く場所がないシアのためにここを提供してくれたのであって、押し込めていると言うのはあまりにもエヴァンドロに失礼だ。
「行く場所がない私のために、住む場所を与えてくれただけです。そして――私は、国に帰るつもりはありません」