ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
「……そう、でしたね」
結局、口から出てきたのは、そんな間抜けな言葉だけ。だって、どう対応するのが正解なのか、シア自身にもわからない。
「真正面から顔を見るなって言われていたにしても、もっと早く気付いてもよさそうなものですよね」
「それを言えば、俺だってもっと早く気付いてもよかった」
ふたり、顔を見合わせる。どちらからともなく、笑みらしきものを浮かべた。
ぎこちない笑み。相手との距離をまだ測りかねている。
「――というか、なぜ、王様なのに冒険者なんか」
「必要、だったからな。この国には、冒険者の数もさほど多くないから――それに、君こそベラの店でポーション職人なんか」
「だって、暇だったんですもん――それにただ飯食らうのはやっぱり申し訳ない気がして」
支給された金銭は手付かずだと言うと、エヴァンドロは嘆息した。
「……ひとつ聞きたいんだが」
「なんでしょう?」
急に彼の雰囲気が変わったので、シアも困惑する。首を傾げたら、彼は単刀直入に問いただしてきた。
「近頃、身体が軽い日が増えたんだが、シアが何かしているのか」
結局、口から出てきたのは、そんな間抜けな言葉だけ。だって、どう対応するのが正解なのか、シア自身にもわからない。
「真正面から顔を見るなって言われていたにしても、もっと早く気付いてもよさそうなものですよね」
「それを言えば、俺だってもっと早く気付いてもよかった」
ふたり、顔を見合わせる。どちらからともなく、笑みらしきものを浮かべた。
ぎこちない笑み。相手との距離をまだ測りかねている。
「――というか、なぜ、王様なのに冒険者なんか」
「必要、だったからな。この国には、冒険者の数もさほど多くないから――それに、君こそベラの店でポーション職人なんか」
「だって、暇だったんですもん――それにただ飯食らうのはやっぱり申し訳ない気がして」
支給された金銭は手付かずだと言うと、エヴァンドロは嘆息した。
「……ひとつ聞きたいんだが」
「なんでしょう?」
急に彼の雰囲気が変わったので、シアも困惑する。首を傾げたら、彼は単刀直入に問いただしてきた。
「近頃、身体が軽い日が増えたんだが、シアが何かしているのか」