ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
「この離宮くらい、僕が管理できるし? 使用人とかいらないし? 君は、もう帰った方がいいよ」
後ろ足だけでシアの肩の上に立ったマルは、ひょいひょいと前足を振る。エドは、目を丸くしてその様子を見ていた。やがて、彼の表情が小さな微笑みに変化する。
「そうか。では、必要なものがあったらなんでも言ってくれ。あなたが出ていきたくなるまで、いつまでもここで暮らしてくれてかまわない」
「や、裏の菜園も気に入ってるのでこのまま置いていただけるとありがたいです」
「菜園?」
エドが微妙な顔をしたので、口を滑らせたことを確信する。
「え、えっとですね、それは……」
「ああ、知ってる」
表のハーブ園だけじゃなくて、裏の家庭菜園の存在もバレてたか。だが、エドは深いことは追求しなかった。ひとつうなずくと、マルの方に向き直る。
「もう帰る。新しい使用人の話は、なかったことにしよう」
「当然だよね!」
家妖精を見ても深く突っ込んだ話をしようとはせず、エドは離宮を立ち去る。意外な展開にシアの方がびっくりした。茫然としてその姿を見送ってしまう。
後ろ足だけでシアの肩の上に立ったマルは、ひょいひょいと前足を振る。エドは、目を丸くしてその様子を見ていた。やがて、彼の表情が小さな微笑みに変化する。
「そうか。では、必要なものがあったらなんでも言ってくれ。あなたが出ていきたくなるまで、いつまでもここで暮らしてくれてかまわない」
「や、裏の菜園も気に入ってるのでこのまま置いていただけるとありがたいです」
「菜園?」
エドが微妙な顔をしたので、口を滑らせたことを確信する。
「え、えっとですね、それは……」
「ああ、知ってる」
表のハーブ園だけじゃなくて、裏の家庭菜園の存在もバレてたか。だが、エドは深いことは追求しなかった。ひとつうなずくと、マルの方に向き直る。
「もう帰る。新しい使用人の話は、なかったことにしよう」
「当然だよね!」
家妖精を見ても深く突っ込んだ話をしようとはせず、エドは離宮を立ち去る。意外な展開にシアの方がびっくりした。茫然としてその姿を見送ってしまう。