ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
魔物を生み出す核のところまで連れていってほしいと言ったシアは、見事に核から溢れた瘴気を浄化して見せた。
あの時黒く染まった彼女の髪と目の色。浄化が終わると、元の銀色と青に戻っていった。
この国に来た時、黒く染まっていたのは、その身に多数の瘴気を吸い込んでいたからだろう。
(――俺は、今までなにをしていたんだろう)
今さら悔やんでも遅い。シアはなんでもないような顔をしていたけれど、〝エド〟としても、彼女との友情を失ってしまったような気がする。
* * *
夢を見ながら、夢だな、と認識することは、シアにとっては珍しくなかった。
夢の中では、思い通りに動くことができないのがもどかしいけれど。
「……あれ?」
ここは、雲の上だろうか。
どこまでも広がる、ふわふわとしたもの。たぶん、これは雲だろう。だって、見上げれば、そこには青い空が広がっている。
「ごめんなさいね、こんなに時間がかかってしまって」
不意に聞こえてきた声にきょろきょろとする。
ぱっと正面に視線を戻したら、そこに立っていたのはシアがよく知る人物だった。いや、人物と言っていいだろうか。
あの時黒く染まった彼女の髪と目の色。浄化が終わると、元の銀色と青に戻っていった。
この国に来た時、黒く染まっていたのは、その身に多数の瘴気を吸い込んでいたからだろう。
(――俺は、今までなにをしていたんだろう)
今さら悔やんでも遅い。シアはなんでもないような顔をしていたけれど、〝エド〟としても、彼女との友情を失ってしまったような気がする。
* * *
夢を見ながら、夢だな、と認識することは、シアにとっては珍しくなかった。
夢の中では、思い通りに動くことができないのがもどかしいけれど。
「……あれ?」
ここは、雲の上だろうか。
どこまでも広がる、ふわふわとしたもの。たぶん、これは雲だろう。だって、見上げれば、そこには青い空が広がっている。
「ごめんなさいね、こんなに時間がかかってしまって」
不意に聞こえてきた声にきょろきょろとする。
ぱっと正面に視線を戻したら、そこに立っていたのはシアがよく知る人物だった。いや、人物と言っていいだろうか。