ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
「無理です」
きっぱりとシアが断ると、王は再びその場に崩れ落ちた。エドが、どうにかならないかという顔をして、シアを見ている。
「あのですね、私がそちらの国に戻ったとしても無理なんですよ――だって」
だって、とシアが続けようとしたところで、国王は顔を上げる。
彼の顔を見ていたら、真実を告げるのが申し訳ないような気がしたけれど、告げざるを得なかった。
「ガラティア王国に女神の加護を与えてしまったんです」
レウマリアとの邂逅。その中で、シアはレウマリアと約束した。ガラティア王国に加護を与える――と。
魔物の出現が激減しているのは、そのためである。
「――でも、きっとなにか手はあります。民を救うために考えましょう。皆で、知恵を振りしぼって」
「あなたこそが聖女だ!」
国王に手を取られ、シアは困惑する。聖女と名乗るのはもうやめた。エクスレイ家ともなんの関わり合いもない。
「あのですね、陛下。私は――シアです。ただの、ポーション職人のシア。そういうことにしておいてください」
きっぱりとシアが断ると、王は再びその場に崩れ落ちた。エドが、どうにかならないかという顔をして、シアを見ている。
「あのですね、私がそちらの国に戻ったとしても無理なんですよ――だって」
だって、とシアが続けようとしたところで、国王は顔を上げる。
彼の顔を見ていたら、真実を告げるのが申し訳ないような気がしたけれど、告げざるを得なかった。
「ガラティア王国に女神の加護を与えてしまったんです」
レウマリアとの邂逅。その中で、シアはレウマリアと約束した。ガラティア王国に加護を与える――と。
魔物の出現が激減しているのは、そのためである。
「――でも、きっとなにか手はあります。民を救うために考えましょう。皆で、知恵を振りしぼって」
「あなたこそが聖女だ!」
国王に手を取られ、シアは困惑する。聖女と名乗るのはもうやめた。エクスレイ家ともなんの関わり合いもない。
「あのですね、陛下。私は――シアです。ただの、ポーション職人のシア。そういうことにしておいてください」