ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
エドとは、とっくの昔に友人なのに。そう口にしかけて気付く。
エドと結婚するためという名目でこの国に来たけれど、ふたりの関係はまだ始まってもいない。
真の意味での信頼関係を作るのはきっとこれから。
「いいですね、そうしましょう! 今日から、私とあなたは友人です」
だから、右手を差し出して微笑む。重ねられた手の温かさに、ようやく未来を見ても許されるような気がした。
「ヨアキムさんも、友達になります?」
そう問いかけたら、ヨアキムは首を横に振った。
「アキ、遠慮しろ!」
「遠慮しておきます!」
ふたりの声が綺麗に揃って、シアは笑い声をあげた。
「そんなことより! 行きますよ! 式典に出るのがあなたの仕事じゃないですか!」
首根っこを掴まれ、ずるずると引きずられながらエドはシアに手を上げる。それに手を上げて返しながら、シアの顔には再び笑みが浮かんでいた。
エドと結婚するためという名目でこの国に来たけれど、ふたりの関係はまだ始まってもいない。
真の意味での信頼関係を作るのはきっとこれから。
「いいですね、そうしましょう! 今日から、私とあなたは友人です」
だから、右手を差し出して微笑む。重ねられた手の温かさに、ようやく未来を見ても許されるような気がした。
「ヨアキムさんも、友達になります?」
そう問いかけたら、ヨアキムは首を横に振った。
「アキ、遠慮しろ!」
「遠慮しておきます!」
ふたりの声が綺麗に揃って、シアは笑い声をあげた。
「そんなことより! 行きますよ! 式典に出るのがあなたの仕事じゃないですか!」
首根っこを掴まれ、ずるずると引きずられながらエドはシアに手を上げる。それに手を上げて返しながら、シアの顔には再び笑みが浮かんでいた。