ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
第二章 すっきりと新しい生活スタートですね!
翌朝。
 実に爽快なすっきりとした気分で、シアは目を覚ました。
 昨日この離宮を訪れた時は、荒れ果て、呪われている雰囲気満載だったが、一晩のうちにマルがすっかり綺麗にしてくれた

 ぐるりと見回せば、木の床は、顔が見えるのではないかと思うほどに磨き込まれてていた。カーペットやカーテンも綺麗に洗われている。家具の配置を変えたのか、いくぶん広く見える。もともと広かったけれど。
 すべての窓がピカピカに磨かれているからか、建物の外側まで、輝きを取り戻した気がする。
 家妖精の能力、おそるべし。

「ねえ、マル。お金を稼ぐ手段を考えないとまずいわよねえ」
「そうだねぇ……」

 朝食に、マルがどこかから出してきた手持ちの食材で作ってくれたスープを飲みながら、シアは思案の表情になる。
 スープの具材はベーコンと玉ねぎ。それに卵が落とされている。この卵、どこから持ってきたのだろう。
 当面はこの国に来る途中薬草を売り払ったお金で暮らせるが、そんなのすぐに底が尽きてしまうに決まっている。自分の生活費くらい、自分で稼がなくては。

「ポーション、売りに行く?」
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