ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
あまりにも効能を強くしてしまうと、うっかり死者が蘇生してしまうので、そこは力を抑えておく。死者蘇生は、手を出してはいけない領域なのだ。
瓶の中のポーションは、キラキラとした光を放っている。やがて、その光が落ち着くと、薄く青い液体が瓶を満たしていた。
「――じゃあ、行きますか!」
全部持っていくのは重かったので、十本だけ鞄に入れる。いい感じの値段をつけてくれるところがあったら、日を改めて、残りのポーションを持っていこう。
「さて、と」
まずは離宮から敷地の外に出るための道を見つけなければ。
(……この格好なら、抜け出しても怒られないと思うんだけど)
シアは自分の身体を見下ろした。
シアの身を包むのは、ここまでの道中、食べ歩きを堪能する時に着ていた服である。つまり、一般庶民の服装。
逆に、敷地の中にいる時に見つかったらまずい。なるべく、誰の目にも留まることなく抜け出せる道を見つけ出さなければ。
「シア、こっちこっち!」
いつもは隠している背中の羽根を広げたマルが、ふわふわと先に飛んでいく。シアは慌ててマルのあとを追いかけた。
「――ほら、ここ!」
瓶の中のポーションは、キラキラとした光を放っている。やがて、その光が落ち着くと、薄く青い液体が瓶を満たしていた。
「――じゃあ、行きますか!」
全部持っていくのは重かったので、十本だけ鞄に入れる。いい感じの値段をつけてくれるところがあったら、日を改めて、残りのポーションを持っていこう。
「さて、と」
まずは離宮から敷地の外に出るための道を見つけなければ。
(……この格好なら、抜け出しても怒られないと思うんだけど)
シアは自分の身体を見下ろした。
シアの身を包むのは、ここまでの道中、食べ歩きを堪能する時に着ていた服である。つまり、一般庶民の服装。
逆に、敷地の中にいる時に見つかったらまずい。なるべく、誰の目にも留まることなく抜け出せる道を見つけ出さなければ。
「シア、こっちこっち!」
いつもは隠している背中の羽根を広げたマルが、ふわふわと先に飛んでいく。シアは慌ててマルのあとを追いかけた。
「――ほら、ここ!」