ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
夫のポーションと店を持たないポーション職人から買い取ったポーションを売っているのだが、彼女の店はポーションの管理が完璧だ。
いざという時に、ポーションが傷んでいて使えないということはまずない。冒険者になったばかりの者には、まずはベラの店でポーションを用意しろと教えるほどだ。
リスヴェンの中心街にあるベラの店を訪れると、カウンターの内側にいた彼女は、すぐにエドとヨアキムが入ってきたのに気が付いた。
「おや、久しぶりじゃないか」
ベラは笑みを閃かせた。ああ、と返しておいて、エドは壁に並んでいるポーション瓶に目をやる。
「……シア? 見たことない名前だな。これが、新しく入ったポーションか」
「一本いっとく? 最後の一瓶だけど、エドとアキならいいよ。初心者にはまだ早いって売らなかったんだけど」
ベラがそこまで言うとは珍しい。たしかに売値も相場よりいくぶん高めだ。
エドは、ベラの言葉に従って、ポーションを買うことにした。これが、意外な出会いにつながることなどまったく想像もせずに。
* * *
ヴィニーシアがいなくなっても、エクスレイ伯爵家の日常は変わらなかった。
いざという時に、ポーションが傷んでいて使えないということはまずない。冒険者になったばかりの者には、まずはベラの店でポーションを用意しろと教えるほどだ。
リスヴェンの中心街にあるベラの店を訪れると、カウンターの内側にいた彼女は、すぐにエドとヨアキムが入ってきたのに気が付いた。
「おや、久しぶりじゃないか」
ベラは笑みを閃かせた。ああ、と返しておいて、エドは壁に並んでいるポーション瓶に目をやる。
「……シア? 見たことない名前だな。これが、新しく入ったポーションか」
「一本いっとく? 最後の一瓶だけど、エドとアキならいいよ。初心者にはまだ早いって売らなかったんだけど」
ベラがそこまで言うとは珍しい。たしかに売値も相場よりいくぶん高めだ。
エドは、ベラの言葉に従って、ポーションを買うことにした。これが、意外な出会いにつながることなどまったく想像もせずに。
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ヴィニーシアがいなくなっても、エクスレイ伯爵家の日常は変わらなかった。