ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!~10回殺され追放されたので、今世は自由気ままな人生を満喫してもいいですよね?~
スキップしながらベラの店に入ったら、カウンターの向こうにいた彼女は笑みを浮かべて迎えてくれた。
「よかった。シアのポーション、人気が高いから売り切れちゃったんだよ」
「本当?」
「効き目が強いってんで、皆欲しがって――ほら、そこの棚空だろう」
ベラが指さした棚は空だった。そこには、シアの名が書かれている。
「今回からラベルも貼ろうと思って、作っておいた。こんなのはどうかな」
「可愛い!」
ベラが見せてくれたラベルは、つた模様の枠線の中にシアの名前が飾り文字で記されている。
ラベルは二種類あって、わかりやすい書体で回復ポーションと書かれていた。シアのポーションは、怪我を回復させるものだからだ。
「毒消しとかは作れない?」
「んー、やってやれないことはないけど、材料の調達がね……」
と、返せば、ベラはあぁと納得した様子でうなずいた。
ポーションは、基本のレシピは決まっているが、細かなところで職人それぞれによってレシピが微妙に違う。
魔力をどのくらい注入するのか、魔力を注入してから日に当てるのか当てないのか。あるいは材料を水に浸したり浸さなかったり。
それぞれの魔力によって、素材の効果を最大限に引き出す方法が変わってくるため、ポーション職人は弟子以外には自分のレシピは教えないのが原則だし、独立したあとも創意工夫を重ねて、さらに効能を高める努力をするのがいいポーション職人と言われている。
「よかった。シアのポーション、人気が高いから売り切れちゃったんだよ」
「本当?」
「効き目が強いってんで、皆欲しがって――ほら、そこの棚空だろう」
ベラが指さした棚は空だった。そこには、シアの名が書かれている。
「今回からラベルも貼ろうと思って、作っておいた。こんなのはどうかな」
「可愛い!」
ベラが見せてくれたラベルは、つた模様の枠線の中にシアの名前が飾り文字で記されている。
ラベルは二種類あって、わかりやすい書体で回復ポーションと書かれていた。シアのポーションは、怪我を回復させるものだからだ。
「毒消しとかは作れない?」
「んー、やってやれないことはないけど、材料の調達がね……」
と、返せば、ベラはあぁと納得した様子でうなずいた。
ポーションは、基本のレシピは決まっているが、細かなところで職人それぞれによってレシピが微妙に違う。
魔力をどのくらい注入するのか、魔力を注入してから日に当てるのか当てないのか。あるいは材料を水に浸したり浸さなかったり。
それぞれの魔力によって、素材の効果を最大限に引き出す方法が変わってくるため、ポーション職人は弟子以外には自分のレシピは教えないのが原則だし、独立したあとも創意工夫を重ねて、さらに効能を高める努力をするのがいいポーション職人と言われている。