オリオンの夜に〜禁断の恋の果ては、甘く切なく溶けていく〜
明香から、受け取った紙袋には、使い捨てのお弁当箱に、コロッケに、ポテトサラダ、ブロッコリー、両面焼きの目玉焼きが入っていた。
思わず、俺は、ふっと笑った。
『コロッケもじゃがいもなのに、ポテトサラダじゃなくて、普通のサラダでいいじゃん!』
明香が、口を尖らせて、俺を見上げる。
『ばぁか、コロッケの時は、俺はとことん、じゃがいもが食いてーんだよ』
明香が、コロッケを揚げてる横で、俺は余分に蒸してもらった、じゃがいもに、野菜を放り込んでマヨネーズで和える。
そんな会話も、つい最近の事なのに、もうすることはない。
俺は、コロッケをひと口、口に入れた。明香のコロッケは少しだけ甘くしてある。
俺が甘めが好きだから。
「てゆうか、俺ブロッコリー嫌いだっつってんのに……」
『あー!また冬馬ブロッコリー残してる!子供みたいなことしないで!ブロッコリーは栄養満点なんだから』
そんな明香の声が勝手に降ってくる。
明香は、どんな想いでこのお弁当を、最後に俺に作ったんだろうか。一つだけ確かなことは、俺のことだけを考えながら、明香が作ってくれたという事だ。
俺は、約束通り残さず食べると、空になった、使い捨てのお弁当の箱を入れようと紙袋を覗き込んだ。
便箋が折り畳まれて、底に一枚入っている。
俺は、すぐに便箋を拾い上げる。
広げれば、花柄の便箋一面に、文字が書いてあった。
思わず、俺は、ふっと笑った。
『コロッケもじゃがいもなのに、ポテトサラダじゃなくて、普通のサラダでいいじゃん!』
明香が、口を尖らせて、俺を見上げる。
『ばぁか、コロッケの時は、俺はとことん、じゃがいもが食いてーんだよ』
明香が、コロッケを揚げてる横で、俺は余分に蒸してもらった、じゃがいもに、野菜を放り込んでマヨネーズで和える。
そんな会話も、つい最近の事なのに、もうすることはない。
俺は、コロッケをひと口、口に入れた。明香のコロッケは少しだけ甘くしてある。
俺が甘めが好きだから。
「てゆうか、俺ブロッコリー嫌いだっつってんのに……」
『あー!また冬馬ブロッコリー残してる!子供みたいなことしないで!ブロッコリーは栄養満点なんだから』
そんな明香の声が勝手に降ってくる。
明香は、どんな想いでこのお弁当を、最後に俺に作ったんだろうか。一つだけ確かなことは、俺のことだけを考えながら、明香が作ってくれたという事だ。
俺は、約束通り残さず食べると、空になった、使い捨てのお弁当の箱を入れようと紙袋を覗き込んだ。
便箋が折り畳まれて、底に一枚入っている。
俺は、すぐに便箋を拾い上げる。
広げれば、花柄の便箋一面に、文字が書いてあった。