オリオンの夜に〜禁断の恋の果ては、甘く切なく溶けていく〜
「……で?慰めにきてくれたのか?」
「明日、親父に言って婚約は解消してきてやる」
春樹は、真面目な顔でそう言った。
「別に俺は、結婚するのは構わない。女なんてどれも同じにしか見えねーし」
明香以外の女なんて、どうでもいい。
俺は、明香以外愛せないし、欲しくない。
「冬馬にも、ちゃんと恋愛して欲しいんだけどね」
「ちゃんとね……別に女抱ければそれでいいんだけどね。てゆうか、俺のが破談になったら、春樹が結婚させられんぞ」
「そうなるなら、俺は明香と駆け落ちするね、社長の座なんて、クソくらえだからな」
春樹は、ゆるりと唇を持ち上げた。
「幸之助は春樹を手放さないよ、どんな手を使ってでも見つけるね。……大体、仕事辞めて明香養えねーだろ」
「かと言って、俺は冬馬に、好きでもない女と結婚なんかしてほしくない。ましてや、親父のビジネスの駒になんて、させない。」
春樹は、俺の目をじっと見つめた。春樹は優しい。俺にも、明香にも。いつも俺達を大切にしてくれる。
「……でもさ、母親が死んだあと、俺と明香を拾ってくれて、援助してくれたのも幸之助に間違いないから。俺は幸之助と約束した時に、俺は明香の自由と引き換えに、俺自身を幸之助に売ったと思ってる」
「お前は親父のモノじゃない。俺の大事な弟だから」
春樹は俺の目から逸らすことなく、言い放った。
「俺は……春樹に大事に思ってもらえる程、出来のいい弟じゃないから」
あんなに綺麗な星を自ら堕とした俺に、春樹に大事な弟だと思ってもらう資格なんてない。
こんなに俺と明香の事を想ってくれる兄貴を俺は裏切った。最後まで明香を突き放すことが、どうしても出来なかったから。
自分の欲のためだけに、明香を抱いた事実に胸が苦しくなる。
「明香を、頼めるのは春樹しかいないから」
心からそう思ってる。春樹にしか明香は、託せない。
俺の大事な兄貴だから、愛する明香を安心して、任せられるんだ。
「明日、親父に言って婚約は解消してきてやる」
春樹は、真面目な顔でそう言った。
「別に俺は、結婚するのは構わない。女なんてどれも同じにしか見えねーし」
明香以外の女なんて、どうでもいい。
俺は、明香以外愛せないし、欲しくない。
「冬馬にも、ちゃんと恋愛して欲しいんだけどね」
「ちゃんとね……別に女抱ければそれでいいんだけどね。てゆうか、俺のが破談になったら、春樹が結婚させられんぞ」
「そうなるなら、俺は明香と駆け落ちするね、社長の座なんて、クソくらえだからな」
春樹は、ゆるりと唇を持ち上げた。
「幸之助は春樹を手放さないよ、どんな手を使ってでも見つけるね。……大体、仕事辞めて明香養えねーだろ」
「かと言って、俺は冬馬に、好きでもない女と結婚なんかしてほしくない。ましてや、親父のビジネスの駒になんて、させない。」
春樹は、俺の目をじっと見つめた。春樹は優しい。俺にも、明香にも。いつも俺達を大切にしてくれる。
「……でもさ、母親が死んだあと、俺と明香を拾ってくれて、援助してくれたのも幸之助に間違いないから。俺は幸之助と約束した時に、俺は明香の自由と引き換えに、俺自身を幸之助に売ったと思ってる」
「お前は親父のモノじゃない。俺の大事な弟だから」
春樹は俺の目から逸らすことなく、言い放った。
「俺は……春樹に大事に思ってもらえる程、出来のいい弟じゃないから」
あんなに綺麗な星を自ら堕とした俺に、春樹に大事な弟だと思ってもらう資格なんてない。
こんなに俺と明香の事を想ってくれる兄貴を俺は裏切った。最後まで明香を突き放すことが、どうしても出来なかったから。
自分の欲のためだけに、明香を抱いた事実に胸が苦しくなる。
「明香を、頼めるのは春樹しかいないから」
心からそう思ってる。春樹にしか明香は、託せない。
俺の大事な兄貴だから、愛する明香を安心して、任せられるんだ。