月雨さんは少女に塩あまい
「……それどうするんですか」
初夏の午後のこと。
山のような雑務を片付け、キッチンに出向いた先でふわりと少女が笑う。
「月雨さんおはようございます! あの食べますか?」
なんだか会話が噛み合ってない気がするのだが、少女はまったく気にした風もない。――おそらく。クッキーらしきものを焼いていて、作りすぎてしまったのだろう。
クッキーらしきものと表現したのは、クッキーと言い切るには少々無理があるっていう、個人の見解ってだけであるが。
初夏の午後のこと。
山のような雑務を片付け、キッチンに出向いた先でふわりと少女が笑う。
「月雨さんおはようございます! あの食べますか?」
なんだか会話が噛み合ってない気がするのだが、少女はまったく気にした風もない。――おそらく。クッキーらしきものを焼いていて、作りすぎてしまったのだろう。
クッキーらしきものと表現したのは、クッキーと言い切るには少々無理があるっていう、個人の見解ってだけであるが。
< 1 / 2 >