私の運命
―――――――・・

―――――・・


それから時は過ぎて――・・

退院の許可がおりた――・・







家はバリアフリーに改築した。



金銭的面は加害者に請求した。


こういう事件は

加害者が自殺したりして

苦しむ人も多いのだという。



そういう面から考えても

あたし達はまだ良かった方だと思う。


パパもママも

美緒が生きていてくれてよかった。

と言っていた。


でも美緒は――・・


リハビリ中にふとこんなことを呟いた。




『こんなに苦しくて

自由も利かなくて

お金的にも困るようなら――・・


あの時あのまま――・・



死んでいれば良かった――・・』と。

その言葉を聞いたあたしは美緒の頬を殴った。


「なんでそんなこと言うの?!

生きていれば辛いことだってあるでしょ?!


美緒だけが辛いんじゃないっ!!!!!!!!

あたしだって・・・ッ・・・・・


パパだっ・・・・・ママだってぇ・・・・・!」


その言葉を聞いた美緒は泣きながら


あたしの腕を強く強く


握った――・・


美緒も辛いのだと思う。


でも、あたし達も美緒の事を目にする度



後悔ばかりが押し寄せてくるの――・・

【 美緒  生きていてくれてありがとう 】




その言葉を何度美緒に言ったか――・・



でもね美緒?


本当にそう思うよ――?


だってね――?



あたし今こんなに

美緒の傍にいられて――・・



幸せだもん――・・





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