私の運命
そして、そんなある日…




「ねぇ、今日は二人で歩いて買い物行かない?

車だとやっぱり景色とか、花とか虫とか…そういうちょっとした変化も分らないじゃない?」と碧に言ってみる。


「そうだな。でも幾ら5月で暑いからって夕方は肌寒いから、上着着て行けよ??」と碧は心配顔で言う。



「うん、そうする!」


―――――……








「さてと、帰りますか。」


買い物も終わり、家路につく私と碧。





そんな時…





「なぁ見てみろよあれ…。

しんたいじゃねーの?」


「そうそう。うわーあの男の人大変だよな。

しんたい持ちじゃあな笑」


とケラケラと笑う声とその会話が私の耳に聞こえてきた。



私は、とっさに顔をその中学生の男の子2人から背けた。




すると…



ボコっ――


え…



「テメー…ざけんじゃねぇぞ。


しんたいだと?ふざけんじゃねーよ。



誰の事だよ!!!言ってみろよオラ!!!!」


「そこの車いすに乗った女の事だよ!!!



あんたも大変だよなぁ。しんたい持ちの女と一緒じゃ
あんたが可哀想――」

ボコ…ドカ…





「やめて!!碧!!!」


「何すんだよ、てめぇ!!!」


「何すんだってか?



身体障害者に「しんたい」って言っただけですってか?


皆言ってるからいいんじゃねぇの?ってか?





それで何で殴られなきゃいけねぇんだよってか?



やってらんねーってか!!!!


ふざけんなよガキ…



お前らみたいなガキのちょっとした一言であいつは



ずっと、何がいけなかったんだろうとか


やっぱり駄目なのかなぁとか悩んでるんだよ!!



謝れよ、俺の妻に謝れ。



謝れよ!!!!オラ!!!!」



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