青い球と白い盾(短編)
それから数分たったが、結局、子供は景品を取ることができなかった。
子供は何度も母親にねだったが、許してもらえず、不平を言いながら出ていった。
それから、客がいなくなった店内では店主の隣にあるラジオから、音が聞こえてきた。
「…次のニュースです、地球に近づいていた、謎の5つの隕石は全て月に当たったもようです。隕石群は月と衝突した後、大きく進路をそらし、地球から遠ざかっています。…では、一連の現象について解説してもらいましょう。解説者は…」
「おじいさん、一回おいくら?」
ラジオを聞いていたおじいさんが振り返り、にこやかに、
「一回、500円だよ」
そう答えた。
子供は何度も母親にねだったが、許してもらえず、不平を言いながら出ていった。
それから、客がいなくなった店内では店主の隣にあるラジオから、音が聞こえてきた。
「…次のニュースです、地球に近づいていた、謎の5つの隕石は全て月に当たったもようです。隕石群は月と衝突した後、大きく進路をそらし、地球から遠ざかっています。…では、一連の現象について解説してもらいましょう。解説者は…」
「おじいさん、一回おいくら?」
ラジオを聞いていたおじいさんが振り返り、にこやかに、
「一回、500円だよ」
そう答えた。