in other words
その翌日のことだった。

「あー、久しぶりに残業したな…」

腕時計に視線を向けると、後少しで9時になろうとしているところだった。

明日は休みだけど、この時間から自炊はキツいものがあるな…。

コンビニ弁当でも買って家に帰ろうか、それともファーストフード店に入って何かを食べようか…と思いながら歩いていた時だった。

「んっ?」

少し先にいたその人を見つけて、私は近くにあった自動販売機にすぐに身を隠した。

そっと顔を覗かせると、
「あれって、高城さんだよね…?」
と、私は呟いた。

そこにいた人は高城さん…なのだが、彼の隣には女の人がいた。

黒髪のショートカットで、背はどちらかと言うと高めの方の部類に入るだろう。
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