in other words

「彼女を好きになったから」

高城さんは言った。

「え、えっと…」

私は本当に何を言われたんだ？

と言うか、
「からかわないでくださいな。

言われたからとか頼まれたからとか…何かよくわからないけど、そんなことを言わないでくださいな」

私は高城さんに向かって言った。

詩歌に言われたから、先輩の彼女の友達だから仕方なく…何にせよ理由はよくわからないけど、言われた私はたまったものじゃなかった。

「からかっていない」

高城さんは言い返すと、
「自分で言うのもおかしいと思うが…俺はどうやら、君を好きになったんだ」
と、続けて言った。

「あら…」

「おおっ…」

佐奈と詩歌は驚いたと言うように、それぞれ声をあげた。