あのっ、とりあえず服着ませんか!?〜私と部長のはずかしいヒミツ〜
***
「つい今し方も俺のこと、手練れって言っただろ。だが実際、俺は恋愛経験も全然豊富じゃないし、恥ずかしい話、リードしてくれるような年上としか付き合ったことがない。肉体関係を持った相手だって片手で足りる」
馬鹿正直に告白してやるつもりはないが、明言すれば大学時代入っていたサークル『野草研究会』の三つ上の先輩と、社会に出てからたまたま知り合った行きつけのバーの常連客だった八つ年上の女性。
大葉は、その二人としか致していない。
相手が年上だったこともあり、どちらも女性に主導権がある形での情交だった。
だから羽理にその道の上手みたいに思われるのは大変遺憾なのだ。
そもそもそんな風に思われてしまったら、いざ羽理と《《そう言うこと》》になった時、手際が悪いとか思われそうで怖いではないか。
(自慢じゃないが、俺は処女なんて相手にしたことないんだぞ!?)
それが本音の大葉だが、そこはまぁ男としての沽券に関わるから言うつもりはない。
実際大葉が寝た二人は、どちらも至らない大葉を巧みにリードしてくれるような床上手な女性たちだったから、大葉は相手に乞われるままアレコレご奉仕しただけに過ぎないのだ。
(俺が主体になってどうこうなんて経験はねぇんだが……実際上手く出来るのか、俺‼︎)
なんて思っている大葉を横目に、ひと口もふた口も変わらないと開き直りでもしたのだろうか。
羽理が卓上に置いてあったワイングラスをクイッ!と煽って空にした。
「つい今し方も俺のこと、手練れって言っただろ。だが実際、俺は恋愛経験も全然豊富じゃないし、恥ずかしい話、リードしてくれるような年上としか付き合ったことがない。肉体関係を持った相手だって片手で足りる」
馬鹿正直に告白してやるつもりはないが、明言すれば大学時代入っていたサークル『野草研究会』の三つ上の先輩と、社会に出てからたまたま知り合った行きつけのバーの常連客だった八つ年上の女性。
大葉は、その二人としか致していない。
相手が年上だったこともあり、どちらも女性に主導権がある形での情交だった。
だから羽理にその道の上手みたいに思われるのは大変遺憾なのだ。
そもそもそんな風に思われてしまったら、いざ羽理と《《そう言うこと》》になった時、手際が悪いとか思われそうで怖いではないか。
(自慢じゃないが、俺は処女なんて相手にしたことないんだぞ!?)
それが本音の大葉だが、そこはまぁ男としての沽券に関わるから言うつもりはない。
実際大葉が寝た二人は、どちらも至らない大葉を巧みにリードしてくれるような床上手な女性たちだったから、大葉は相手に乞われるままアレコレご奉仕しただけに過ぎないのだ。
(俺が主体になってどうこうなんて経験はねぇんだが……実際上手く出来るのか、俺‼︎)
なんて思っている大葉を横目に、ひと口もふた口も変わらないと開き直りでもしたのだろうか。
羽理が卓上に置いてあったワイングラスをクイッ!と煽って空にした。