あのっ、とりあえず服着ませんか!?〜私と部長のはずかしいヒミツ〜
「あの……た、大葉は……その、わ、私と付き合ってるつもり、だった……の?」
恐る恐るといった調子で羽理から問われた大葉は、視線を柚子から隣の羽理に移した。
「ああ」
と照れ臭さも手伝ってぶっきら棒に肯定してみたものの、柚子からの視線が全身に突き刺さってくるようで、何だか居心地が悪い。
(ちゃんと『付き合ってくれ』って……言えってこと、だよ、な?)
そう思いはするけれど、身内の前で異性を口説くだなんて恥ずかしい真似、出来るはずがない。
「……大葉?」
「たいちゃんっ!」
女性陣二人の視線が物凄く痛くて、針の筵状態だ。
加えて。
(う、ウリちゃんまで何でそんな目でパパを見詰めてきまちゅかねっ!?)
真ん丸な愛犬キュウリの黒瞳が、柚子のひざの上から『パパ、しっかりして下ちゃい』と言わんばかりに大葉をじっと凝視してくるから。
「あああああっ!」
大葉はとうとう重圧に耐えきれなくなってガシガシと頭を掻きむしると、その場に立ち上がった。
そうして――。
「柚子、ウリちゃんを頼む。……羽理と二人きりで話がしたい」
すぐ横でキョトンと自分を見上げてくる羽理の腕を引いて立たせると、「今夜は帰らねぇから」と付け加えて「羽理、行くぞ」とやや強引に羽理の手を引いて歩き出す。
柚子に出鼻をくじかれて伝え損ねていたが、元々羽理がこちらに飛ばされてきた時から、柚子にキュウリを任せて羽理の家へ泊まりに行こうと思っていた大葉だ。
羽理に昼間何をしていたのか?とか……聞きたいことが山盛りだったし、実際そういう諸々も告白と同じくらい姉の前では切り出しづらい。
「あ、あのっ、大葉……っ」
オロオロと大葉の名を呼ぶ羽理に、「下着なしのまんまはしんどいだろ。お前ん家行くぞ」と吐き捨てたのだけれど。
恐る恐るといった調子で羽理から問われた大葉は、視線を柚子から隣の羽理に移した。
「ああ」
と照れ臭さも手伝ってぶっきら棒に肯定してみたものの、柚子からの視線が全身に突き刺さってくるようで、何だか居心地が悪い。
(ちゃんと『付き合ってくれ』って……言えってこと、だよ、な?)
そう思いはするけれど、身内の前で異性を口説くだなんて恥ずかしい真似、出来るはずがない。
「……大葉?」
「たいちゃんっ!」
女性陣二人の視線が物凄く痛くて、針の筵状態だ。
加えて。
(う、ウリちゃんまで何でそんな目でパパを見詰めてきまちゅかねっ!?)
真ん丸な愛犬キュウリの黒瞳が、柚子のひざの上から『パパ、しっかりして下ちゃい』と言わんばかりに大葉をじっと凝視してくるから。
「あああああっ!」
大葉はとうとう重圧に耐えきれなくなってガシガシと頭を掻きむしると、その場に立ち上がった。
そうして――。
「柚子、ウリちゃんを頼む。……羽理と二人きりで話がしたい」
すぐ横でキョトンと自分を見上げてくる羽理の腕を引いて立たせると、「今夜は帰らねぇから」と付け加えて「羽理、行くぞ」とやや強引に羽理の手を引いて歩き出す。
柚子に出鼻をくじかれて伝え損ねていたが、元々羽理がこちらに飛ばされてきた時から、柚子にキュウリを任せて羽理の家へ泊まりに行こうと思っていた大葉だ。
羽理に昼間何をしていたのか?とか……聞きたいことが山盛りだったし、実際そういう諸々も告白と同じくらい姉の前では切り出しづらい。
「あ、あのっ、大葉……っ」
オロオロと大葉の名を呼ぶ羽理に、「下着なしのまんまはしんどいだろ。お前ん家行くぞ」と吐き捨てたのだけれど。