あのっ、とりあえず服着ませんか!?〜私と部長のはずかしいヒミツ〜
18.飛ばしすぎ?
「だ、だからっ。私の後ろを歩くのは無しですっ」

 チュニックの下にレギンスを履いているとはいえ、その中はショーツなしだ。

 背後から大葉(たいよう)に見詰められるのはやたらと照れ臭いと思ってしまった羽理(うり)だ。

「ブランケットを巻き付けてんだから……俺がどう頑張ったって見えやしねぇだろ」

「がっ、頑張らないで下さいっ!」

「いや、今のは言葉の綾だ。別に見えたらいいなぁなんて期待してるわけじゃないとも言えないわけじゃないが……ややこしくなりそうだから一応ないってことにしておけ!」

「なっ、何なんですか、それっ! 意味分かんない!」

「俺にも分かんねぇよ!」

 羽理のマンションから少し離れたコインパーキングにエキュストレイルを駐車した大葉(たいよう)と二人。
 一〇〇メートル足らずの距離をギャイギャイ言いながら少し距離をあけて一緒に歩く。

 途中、一〇段ばかりの階段に差し掛かった時、「こ、ここだけは私が前にっ!」と数段下にいる大葉(たいよう)を追い抜かそうとしたのだけれど。

「何でだよ」

 下から見上げるように振り返られて、羽理は「ひっ!」と声にならない悲鳴を上げる。

 マントのように羽織ったブランケットは、歩きやすい様に前のところが二つにパックリ割れていて。
 下から見上げる形になった大葉(たいよう)からは、チュニックの下に履いた《《ノーパン》》薄々生地のレギンスが足の付け根まで丸見えになっていた。

 薄っすらと、羽理の秘めやかな場所の縦筋が目に入ってしまった大葉(たいよう)は、慌てて前を向いて。

「なっ、何でブランケット、ぐるぐる巻きにしてないんだっ!」
 と抗議した。
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