あのっ、とりあえず服着ませんか!?〜私と部長のはずかしいヒミツ〜
「私は、大葉のことが……好き?」
「俺が他の女とどうこうなるのが嫌だって思うんならそうだな」
大葉の言葉に、羽理はギュゥッと胸元を押さえる手指に力を入れた。
柚子と一緒にいる大葉を見た時。柚子から「たいちゃん」と親し気に呼ばれている大葉を見た時。柚子のことを大葉が同じように呼び捨てした時。
美男美女にしか見えない二人が、お似合いだと思ってしまったのと同時に湧き起こってきた、何とも言えない遣る瀬ない気持ち。
そんな時に大葉から告げられた約束反故の連絡は、羽理を完膚なきまでに叩きのめしてズタボロにしたのだ。
そう言うのを一気に思い出した羽理は、またあんな想いをさせられるのは耐えられないと思って。
小さく「イヤ……」と答えてポロリと涙を零した。
「そっか……。だったら話は早い」
大葉が羽理の涙をそっと指先で拭って微笑する。
「え……?」
「羽理、俺を独り占めしたくないか?」
「ひとり、じめ?」
「ああ、そうだ。その代わりお前も俺だけのモノになる。そう言う夢のような関係を、俺はお前に与えてやれる。――なぁ、羽理。お前はそれが欲しくないか?」
「……そんな関係が……本当に得られるの?」
「ああ、得られる。しかも、今から俺が言うことに『はい』か『イエス』か『うん』のどれかで答えればいいだけだ。――出来るよな?」
羽理が涙でアーモンド型の瞳を潤ませたままコクッと頷いたのを確認して、大葉は静かに問いかけた。
「――荒木羽理さん、俺と《《結婚》》してくれますか?」
「俺が他の女とどうこうなるのが嫌だって思うんならそうだな」
大葉の言葉に、羽理はギュゥッと胸元を押さえる手指に力を入れた。
柚子と一緒にいる大葉を見た時。柚子から「たいちゃん」と親し気に呼ばれている大葉を見た時。柚子のことを大葉が同じように呼び捨てした時。
美男美女にしか見えない二人が、お似合いだと思ってしまったのと同時に湧き起こってきた、何とも言えない遣る瀬ない気持ち。
そんな時に大葉から告げられた約束反故の連絡は、羽理を完膚なきまでに叩きのめしてズタボロにしたのだ。
そう言うのを一気に思い出した羽理は、またあんな想いをさせられるのは耐えられないと思って。
小さく「イヤ……」と答えてポロリと涙を零した。
「そっか……。だったら話は早い」
大葉が羽理の涙をそっと指先で拭って微笑する。
「え……?」
「羽理、俺を独り占めしたくないか?」
「ひとり、じめ?」
「ああ、そうだ。その代わりお前も俺だけのモノになる。そう言う夢のような関係を、俺はお前に与えてやれる。――なぁ、羽理。お前はそれが欲しくないか?」
「……そんな関係が……本当に得られるの?」
「ああ、得られる。しかも、今から俺が言うことに『はい』か『イエス』か『うん』のどれかで答えればいいだけだ。――出来るよな?」
羽理が涙でアーモンド型の瞳を潤ませたままコクッと頷いたのを確認して、大葉は静かに問いかけた。
「――荒木羽理さん、俺と《《結婚》》してくれますか?」