あのっ、とりあえず服着ませんか!?〜私と部長のはずかしいヒミツ〜
(ば、バカっ。その顔は反則だろ!)
と思った大葉だ。
本来ならば、二十歳を越えたいい年の女性が、こんな風に分かりやすく唇を突き出すのは笑える行動だと思う。
目のつぶり方だって、そんな力を入れたら逆にギャグだと思うのだけれど。
そう言うぎこちなさを感じさせられる全てが、羽理の不慣れさを象徴しているようで、愛しくてたまらないのだ。
「なぁ羽理。……キス、しても……いいか?」
それでも四角四面にそう問いかけてしまったのは、もしも羽理に本当はそんなつもりがなかった場合、彼女の意志を無視することになってしまうと懸念したからだ。
自分も大概スマートじゃないなと頭の片隅で苦笑しつつ……。
今まで自分はどんなふうに女性と口付けをするタイミングをはかっていたのだろう?と考えてしまった大葉だ。
(思い出せん!)
だが、さすが恋愛初心者の羽理というところか。
そんなグダグダな大葉相手に、コクコクと恥ずかしそうに懸命にうなずいてくれる。
(可愛すぎだろ、荒木羽理!)
手慣れた女性なら「聞かないで!」とか「察しなさいよ!」とか叱られていても仕方のないところだ。
大葉はゴクッと生唾を飲み込もうとしたのだけれど……緊張していて飲み込める唾液がなくて。
そのことにも妙にドキドキと心臓を跳ねさせてしまう。
ギューッと身体を固くしてキス待ちをしてくれている羽理をこれ以上待たせるわけにはいかないと、目一杯男らしさを振り絞って羽理の唇に自分のそれを重ね合わせたのだけれど。
ふわっふわのマシュマロみたいな羽理の唇の感触に、気が付けば夢中になって何度も何度もついばむみたいに唇を重ねていた。
「や、んっ。たい、よ……息、出来なっ……」
別にディープな大人のキスをしているわけではないのに。
唇を離すたび、いくらでも呼吸のタイミングはあっただろうし、もっと言えば鼻で息すればいい。
だが、それすらままならなかったんだろう羽理が、真っ赤になって大葉の胸元をトントンと叩くから、大葉はその初々しさに羽理のことを胸が苦しくなるくらいに好きだ!と再認識した。
と思った大葉だ。
本来ならば、二十歳を越えたいい年の女性が、こんな風に分かりやすく唇を突き出すのは笑える行動だと思う。
目のつぶり方だって、そんな力を入れたら逆にギャグだと思うのだけれど。
そう言うぎこちなさを感じさせられる全てが、羽理の不慣れさを象徴しているようで、愛しくてたまらないのだ。
「なぁ羽理。……キス、しても……いいか?」
それでも四角四面にそう問いかけてしまったのは、もしも羽理に本当はそんなつもりがなかった場合、彼女の意志を無視することになってしまうと懸念したからだ。
自分も大概スマートじゃないなと頭の片隅で苦笑しつつ……。
今まで自分はどんなふうに女性と口付けをするタイミングをはかっていたのだろう?と考えてしまった大葉だ。
(思い出せん!)
だが、さすが恋愛初心者の羽理というところか。
そんなグダグダな大葉相手に、コクコクと恥ずかしそうに懸命にうなずいてくれる。
(可愛すぎだろ、荒木羽理!)
手慣れた女性なら「聞かないで!」とか「察しなさいよ!」とか叱られていても仕方のないところだ。
大葉はゴクッと生唾を飲み込もうとしたのだけれど……緊張していて飲み込める唾液がなくて。
そのことにも妙にドキドキと心臓を跳ねさせてしまう。
ギューッと身体を固くしてキス待ちをしてくれている羽理をこれ以上待たせるわけにはいかないと、目一杯男らしさを振り絞って羽理の唇に自分のそれを重ね合わせたのだけれど。
ふわっふわのマシュマロみたいな羽理の唇の感触に、気が付けば夢中になって何度も何度もついばむみたいに唇を重ねていた。
「や、んっ。たい、よ……息、出来なっ……」
別にディープな大人のキスをしているわけではないのに。
唇を離すたび、いくらでも呼吸のタイミングはあっただろうし、もっと言えば鼻で息すればいい。
だが、それすらままならなかったんだろう羽理が、真っ赤になって大葉の胸元をトントンと叩くから、大葉はその初々しさに羽理のことを胸が苦しくなるくらいに好きだ!と再認識した。