あのっ、とりあえず服着ませんか!?〜私と部長のはずかしいヒミツ〜
(むぅー、覚えてなさいよぉー!? 屋久蓑大葉ー!)
などと部長様をフルネームで呼び捨てにして毒づきつつも、表面上はけろりとした顔を取り繕って「……えっと、居間猫神社の近くですけど」と教えてあげた羽理だ。
その途端、屋久蓑が「ああ、くそっ! マジか!」と忌々し気に吐き捨てるから。
「部長のお住まい、もしかしてここから遠いんですか?」
と、問うてみたくなった。
「――俺ん家は会社の近くだ」
屋久蓑の言葉に、羽理は思わず「えっ」と驚かずにはいられない。
だってここから会社までは車で二〇分は離れているのだ。
(何でそんな距離をわざわざ真っ裸で、よく知りもしない部下の家まで押し掛けてきましたかね?)
羽理は、今更ながらそう思わずにはいられなくて。
「あのぉー、屋久蓑部長。今更なんですけど、どうして裸でうちの家にいらしたりなさったんですか?」
『電撃・突撃・部下のお宅訪問★』をするにしても、服くらい着てくればいいのに――。
スーツとまではいかずとも、最低でもパンツくらいは履いていらっしゃいな。
っていうか普通の人は真っ裸で出歩いたりしないよね?
ひょっとして……裸族?
色々謎過ぎて思わず小首を傾げたら、「俺だって来た覚えはねぇんだよ」とか。
「えっ? でも……現に今」
「俺も何でこんなことになってんのかめちゃくちゃ知りてぇんだがな。――お前にも心当たりはないのか?」
「んー。残念ながらありません」
「だよなぁぁぁぁ」
屋久蓑大葉の話によると、彼は羽理と素っ裸で対面する間際まで、自宅の風呂場にいたらしい。
などと部長様をフルネームで呼び捨てにして毒づきつつも、表面上はけろりとした顔を取り繕って「……えっと、居間猫神社の近くですけど」と教えてあげた羽理だ。
その途端、屋久蓑が「ああ、くそっ! マジか!」と忌々し気に吐き捨てるから。
「部長のお住まい、もしかしてここから遠いんですか?」
と、問うてみたくなった。
「――俺ん家は会社の近くだ」
屋久蓑の言葉に、羽理は思わず「えっ」と驚かずにはいられない。
だってここから会社までは車で二〇分は離れているのだ。
(何でそんな距離をわざわざ真っ裸で、よく知りもしない部下の家まで押し掛けてきましたかね?)
羽理は、今更ながらそう思わずにはいられなくて。
「あのぉー、屋久蓑部長。今更なんですけど、どうして裸でうちの家にいらしたりなさったんですか?」
『電撃・突撃・部下のお宅訪問★』をするにしても、服くらい着てくればいいのに――。
スーツとまではいかずとも、最低でもパンツくらいは履いていらっしゃいな。
っていうか普通の人は真っ裸で出歩いたりしないよね?
ひょっとして……裸族?
色々謎過ぎて思わず小首を傾げたら、「俺だって来た覚えはねぇんだよ」とか。
「えっ? でも……現に今」
「俺も何でこんなことになってんのかめちゃくちゃ知りてぇんだがな。――お前にも心当たりはないのか?」
「んー。残念ながらありません」
「だよなぁぁぁぁ」
屋久蓑大葉の話によると、彼は羽理と素っ裸で対面する間際まで、自宅の風呂場にいたらしい。