あのっ、とりあえず服着ませんか!?〜私と部長のはずかしいヒミツ〜
27.実家とアルバムと、えこひいきな撮影者
「でね、あの子綺麗な顔してたから……小さい頃はよく私とななちゃんの服着せて髪の毛結んだりして遊んだのよぉ〜。結んだトコにリボンとか付けたらホント可愛くてぇ♥」
「ななちゃんって……彼のもう一人のお姉さんですか?」
「そうそう。一番上の」
「えー、それは私も見てみたいです!」
「実家にアルバムがあったはずだから……今度写真撮ってこっそり羽理ちゃんの携帯に送ってあげようか?」
「わぁー。いいんですか? 楽しみですっ」
そんなわけで、羽理は柚子とメッセージアプリのID交換をした。
「あっ。たいちゃんには私と繋がったの、内緒ね?」
シーッと唇に人差し指をあてがってウィンクする柚子に、「はい、内緒です」と答えてクスクス笑っていたら、柚子がふと真顔になって言うのだ。
「ね、羽理ちゃん。今日は丸一日フリーでしょう? 携帯で送るより今からうちの実家に行って、現物見ない?」
「え?」
「ほら、今日はたいちゃん、下に車、置いてってるし、ちょっと拝借してブーン!ってドライブがてら」
「大丈夫ですかね?」
「大丈夫よ。たいちゃんにとって柚子お姉さまの言葉は絶対だもの。『ちょっと羽理ちゃんとお出かけしたいから車借りるわね』ってメールしとけば問題ないわ」
そんなわけで、羽理は急遽大葉の生家――屋久蓑家へお邪魔することになった。
「ななちゃんって……彼のもう一人のお姉さんですか?」
「そうそう。一番上の」
「えー、それは私も見てみたいです!」
「実家にアルバムがあったはずだから……今度写真撮ってこっそり羽理ちゃんの携帯に送ってあげようか?」
「わぁー。いいんですか? 楽しみですっ」
そんなわけで、羽理は柚子とメッセージアプリのID交換をした。
「あっ。たいちゃんには私と繋がったの、内緒ね?」
シーッと唇に人差し指をあてがってウィンクする柚子に、「はい、内緒です」と答えてクスクス笑っていたら、柚子がふと真顔になって言うのだ。
「ね、羽理ちゃん。今日は丸一日フリーでしょう? 携帯で送るより今からうちの実家に行って、現物見ない?」
「え?」
「ほら、今日はたいちゃん、下に車、置いてってるし、ちょっと拝借してブーン!ってドライブがてら」
「大丈夫ですかね?」
「大丈夫よ。たいちゃんにとって柚子お姉さまの言葉は絶対だもの。『ちょっと羽理ちゃんとお出かけしたいから車借りるわね』ってメールしとけば問題ないわ」
そんなわけで、羽理は急遽大葉の生家――屋久蓑家へお邪魔することになった。