あのっ、とりあえず服着ませんか!?〜私と部長のはずかしいヒミツ〜
余り古いものになると、疑問点が湧いた時、こちらから本人に問い合わせてみても記憶が曖昧になっていることがある。
それに、何よりも羽理自身が! 帳簿は月毎にちゃんと区切りをつけたいと思っている人間だから、二ヶ月分も溜め込むなんて有り得ない所業なのだ。
「……分からないことがあったら、私が直接本人へ聞きに行ってみます」
プライベートの羽理と会社の羽理はまるで別人。
お仕事モードの羽理は、キリリとした顔でそう告げた。
「あ、ところで荒木さん。今朝もちゃんと服、着替えられてるみたいだけど……借り物?」
何の気なしと言った調子で、倍相から話をお泊まり絡みのことに切り替えられた羽理は、フルフルと首を振る。
「着替え、あらかじめ置かせてもらってたので自前です」
そう答えたら倍相が「え?」とつぶやいて。
「それは……裸男さんと彼女さんのお宅へは、しょっちゅうお泊まりするような仲良しな間柄って事かな?」
どこか探るような眼差しで訝しげに問い掛けてくるから、羽理は言葉に詰まった。
だが、ちょうど渡りに船のタイミング。
「倍相課長ぉー。屋久蓑部長から内線でーす」
仁子の声に、羽理は答えにくい質問から解放されてホッと胸を撫でおろした。
(裸男、グッジョブです!)
羽理が心の中で大葉にサムズアップしたのは言うまでもない。
それに、何よりも羽理自身が! 帳簿は月毎にちゃんと区切りをつけたいと思っている人間だから、二ヶ月分も溜め込むなんて有り得ない所業なのだ。
「……分からないことがあったら、私が直接本人へ聞きに行ってみます」
プライベートの羽理と会社の羽理はまるで別人。
お仕事モードの羽理は、キリリとした顔でそう告げた。
「あ、ところで荒木さん。今朝もちゃんと服、着替えられてるみたいだけど……借り物?」
何の気なしと言った調子で、倍相から話をお泊まり絡みのことに切り替えられた羽理は、フルフルと首を振る。
「着替え、あらかじめ置かせてもらってたので自前です」
そう答えたら倍相が「え?」とつぶやいて。
「それは……裸男さんと彼女さんのお宅へは、しょっちゅうお泊まりするような仲良しな間柄って事かな?」
どこか探るような眼差しで訝しげに問い掛けてくるから、羽理は言葉に詰まった。
だが、ちょうど渡りに船のタイミング。
「倍相課長ぉー。屋久蓑部長から内線でーす」
仁子の声に、羽理は答えにくい質問から解放されてホッと胸を撫でおろした。
(裸男、グッジョブです!)
羽理が心の中で大葉にサムズアップしたのは言うまでもない。