Sweet and sour love
 裕一の運転で、私の実家がある港市の海に行った。
 秋だったため、肌寒い感じがしたが、裕一と寄り添っていたため、暖かかった。

「久しぶりに来た。静かでキレイ。」
 私は思い出に浸っていた。

 父を早くに亡くし、母が1人で私を育ててくれたこと。

 母も看護師をしていたため、夜勤で帰れない日は、私は1人でご飯を食べていたこと。

 日曜日が母の夜勤明けで、睡眠の邪魔をしないように海に来て1人で遊んでいたこと。

 など。たくさんの家族の思い出。

 そして、初恋の林原くんのことを思い出した。
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