七夕の短冊に書いた願い事が同じでした☆。.:*・゜
 六月中旬。

 レジがふたりいて、お店がすいている時、小学生くらいの女の子に声をかけられた。

「これ、飾りたいんだけど、一番願いが叶いそうな一番上に飾りたいんだけど、届かなくて……」

 レジを抜けて、一番上に彼女が持ってきた赤い短冊を飾った。

「ありがとうございます!」

 彼女は満足しながら帰っていった。

 ふと、先輩が飾っていた青い短冊に目をやる。

『好きな人と一緒にいられますように』

 好きな人?

 レジに戻ってから、その文字が頭の中をぐるぐるとしていた。

 先輩、好きな人、そりゃあいるよね。
 もしかして、彼女かなぁ。

 失恋した気持ちって、こんな感じかぁ。

「はぁ……」

 大きなため息が自然とこぼれる。

 ちょうどその日は先輩が休みだったから、顔を合わせなくてよかったなと思った。
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