七夕の短冊に書いた願い事が同じでした☆。.:*・゜
七夕の前日。
「最近元気ないけど、大丈夫?」
帰る時先輩が話しかけてきた。なんだか目を合わせるのも辛かったから、さけるように「大丈夫です」とだけ言うと、急いで帰ろうとした。
「ちょっと待って! 話しよう!」
「えっ? あ、はい」
裏玄関の階段の一番下に再び並んで座る。
「最近、さけてない?」
先輩が顔を覗き込んでくる。
近くてドキドキする。
「全然! さけてないです」
本当はさけていた。バイトのことだとか、最低限の話はしていたけれど。
だって、本当に顔を見るだけで心がズキズキ痛むから。
「そういえば、さっき、書いた短冊、ポケットに入れていたよね?」
見られてた?
しかも、私が書いたやつって知られてる。
どうせもう、当日まで飾っていても叶わない願い事だから、家に持って帰って、ぐちゃぐちゃにして、捨てようと思っていた、青色の短冊。
「ぐちゃぐちゃにしてポケットに入れていたのがすごく気になっちゃって」
「叶わないこと書いちゃって、ちょっと嫌になって」
「そうなの? 叶わないなって思っていても、きっと、明日、願い事を聞いた織姫さまか、お星さまか、分からないけれど、背中を押してくれるんじゃないかな? どんなこと書いたの?」
先輩の名前は書いてないから、好きってことはバレないから、良いかな?
ポケットに入れてあった短冊を出した。
「これ、なんですけど」
そっと先輩に渡す。
先輩は眉間にシワを寄せた。
「その願い事は、誰に対してなの?」
言えるわけがない。
先輩のことだって。
「これ、僕のも見て」
先輩もなぜかポケットに短冊を入れていた。綺麗にふたつに折って。
読ませてもらった。
「先輩は、誰に対してなんですか?」
私も先輩にされた質問をした。
「最近元気ないけど、大丈夫?」
帰る時先輩が話しかけてきた。なんだか目を合わせるのも辛かったから、さけるように「大丈夫です」とだけ言うと、急いで帰ろうとした。
「ちょっと待って! 話しよう!」
「えっ? あ、はい」
裏玄関の階段の一番下に再び並んで座る。
「最近、さけてない?」
先輩が顔を覗き込んでくる。
近くてドキドキする。
「全然! さけてないです」
本当はさけていた。バイトのことだとか、最低限の話はしていたけれど。
だって、本当に顔を見るだけで心がズキズキ痛むから。
「そういえば、さっき、書いた短冊、ポケットに入れていたよね?」
見られてた?
しかも、私が書いたやつって知られてる。
どうせもう、当日まで飾っていても叶わない願い事だから、家に持って帰って、ぐちゃぐちゃにして、捨てようと思っていた、青色の短冊。
「ぐちゃぐちゃにしてポケットに入れていたのがすごく気になっちゃって」
「叶わないこと書いちゃって、ちょっと嫌になって」
「そうなの? 叶わないなって思っていても、きっと、明日、願い事を聞いた織姫さまか、お星さまか、分からないけれど、背中を押してくれるんじゃないかな? どんなこと書いたの?」
先輩の名前は書いてないから、好きってことはバレないから、良いかな?
ポケットに入れてあった短冊を出した。
「これ、なんですけど」
そっと先輩に渡す。
先輩は眉間にシワを寄せた。
「その願い事は、誰に対してなの?」
言えるわけがない。
先輩のことだって。
「これ、僕のも見て」
先輩もなぜかポケットに短冊を入れていた。綺麗にふたつに折って。
読ませてもらった。
「先輩は、誰に対してなんですか?」
私も先輩にされた質問をした。