幼馴染との約束
そう言って、ヘルメットを外してくれた。




「おい?」




中々バイクから降りない私を心配そうな顔で覗き込んでくる。




「たく、部屋まで入ってやるからよ」




私の手を優しく繋いでくれて、玄関の前まで来てくれた。



ガチャ




「お邪魔します」




「……」




誰もいるわけがない。




「え?今日休日だよな?会社ではないよな」




休日なのに家の電気が真っ暗なことに疑問を持つ悠希。




「悠希、、話すよ。」




「何をだ?」




「私ね、親に捨てられたの…」
< 124 / 169 >

この作品をシェア

pagetop