幼馴染との約束

「ん…」




目が覚めて辺りを見ると、自分の家ではなく知らない部屋だった。




あの後、助けてくれた男の人が私を運んで来たのだろう。




ガチャッ




「あ…」




「あー、目が覚めたか。熱あんぞ？」




横にある体温計を借りて測ってみると、
38.2度。
高いなぁ。




「親に風邪引いてしまって友達の家に止めてもらってるって連絡しとけよ」




すぐに携帯を出して、親に一言連絡を入れる。




「助けてくれてありがとうございました！」




ここがどこなのかは、わからなかったけど、
この人がいい人ということだけは分かる。




「名前…なんて言うんですか？」




「悠希。」




「悠希君ですね。私は、真子です。」




軽く自己紹介を終えた。




悠希君はとてもヒーローみたいな存在で、
クールな感じがあって、冷たいかと思えばとても優しい。




そんな悠希君のことが好きになるのには時間がかからなかった。




「ここってどこなんですか？」




「あ〜、ここは白龍って言う暴走族の溜まり場。まあ、倉庫だよ。」





「え、ぇぇぇぇえ！？！？」




白龍の暴走族！？




白龍は、有名な暴走族。
最近では、学校のみんなもキャーキャー言うくらいだ。




「白龍の総長が俺。もう少ししたら来るだろうけど、副総長とか幹部のみんなもいるぞ。」




総長！？




かっこいい。