幼馴染との約束
「あの女、何様なの!?」
「悠希君はみんなのものなのに!」
「地味女がっ!」




そう言われ続け、3年がたった。
中学も卒業式の日。




お母さんには心配かけないように、
家には帰るようにしている。




毎日学校で勉強して帰ると言っている。




高校はそのまま上に上がらずに、不良校じゃない普通の学校に進学した。




行かないでおこうかなって考えたけど、
悠希君が「行け!」ってうるさいし。




「卒業おめでとう!真子ちゃん!」




「ありがとう!」




私は、疲れたからなのかソファーでゆっくりゴロゴロしていた。




「真子、ちょっと来いよ」




悠希君はそう言ってドアから出て行った。




なんだろ。




「どこ行くの?」




バイクじゃなくて、
歩いて倉庫から出る。




「バイクじゃないの?」




「あー」




行き先もよく分からないけど、悠希君に着いて行った。




着いた先は、海だった。




「海…?」




「お前、中学でいじめられてたのか?辛くねーの?」




なんで知ってるの!?




悠希君に話した覚えなんて、、、




「あ〜、あの学校に俺と仲いいヤツが通っててな。そいつお前が俺の彼女だと勘違いしててよ。教えてきたんだよ。」




いつかは彼女になれるのかな。
彼女という言葉に少しだけ浮かれる。




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