幼馴染との約束
全てを見透かしてくる裕翔先輩はすごいと思った。




私が分かりやすいのかもしれない。




「覚えてない…か。」




そこに裕翔先輩は引っかかったらしい。




「いつかは話してくれるだろうから、俺の口から言えないが、、あいつにも辛い過去があってな。覚えてても覚えてない振りをしているのかもしれない。あくまで俺の感だからな?」




裕翔先輩の瞳はとても落ち着いていて綺麗だった。




「でも、、、思い出してもらえたらいいな。」




「先輩は何か辛いこととかないんですか?」




「俺か?俺はなぁ、今彼女いるんだけどよ。うるさくてしかたない。それが悩みかな?」




と笑いながら言っていた。




そう言ってるけど、幸せで仕方がないって顔してますよ。




「そろそろ、帰るか。みんなが心配するしよ?」




背伸びをしてバイクに向かう裕翔先輩を追いかけた。




倉庫に戻ったら、予想通りみんなが心配していた。




< 52 / 169 >

この作品をシェア

pagetop